電気通信工事業の事業者様へ
また、電気通信工事の事業者として、電気通信工事業の建設業許可を受けていることは、情報通信技術(ICT)が進展し、通信の高速化や大容量化も進んでいく中で、事業運営の安定・成長に不可欠なものとなっています。
このページでは、電気通信工事業の建設業許可取得をご検討の事業者様に向けて、許可要件などをご案内いたします。愛知県・東京都・神奈川県の事業者様で、行政書士へ申請手続きの依頼をご検討の場合は、お電話又はオンラインでご連絡・お問い合わせを頂ければと存じます。
高い専門性と丁寧な業務で許可取得へ
安心
建設業許可の申請は、建設事業者様が思われている以上に注意点が多い手続きです。
このため当事務所は、面談・調査から申請書作成・行政機関での申請受理まで、申請実務の経験が豊富で建設業法令に通じた行政書士が担当いたします。
確実
不十分な内容で行政機関へ建設業許可申請書の提出をしてしまいますと、申請がいつまでも受理されず、建設業許可を受けることができません。当事務所は、建設業許可基準の調査・証明を確実に行い、行政機関が受理できる内容に纏めて申請をいたします。
円滑
行政機関への建設業許可申請が円滑に進むためには、行政機関が審査し易いように配慮・工夫を行うことが欠かせません。当事務所は、建設業許可の取得が円滑に進むように、申請事業者様個別の状況に沿った配慮・工夫をいたします。
建設業許可を受けるまでの流れ
面談予約 052-908-2417
面談は、当事務所へのご来所(事前予約必須)又は行政書士が御社へ訪問により実施いたします。
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行政書士と面談・下調べ
建設業許可申請で重要な経験の証明や工事経歴書の作成方法について検討し、御見積をご案内いたします。
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行政書士へ代理申請の依頼
御社と当事務所との間で、代理申請業務委託の契約を締結し、建設業許可代理申請業務の受任となります。
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行政書士が申請書類を作成
申請書類のうち、建設業財務諸表の作成に関し、当事務所の行政書士は、2級建設業経理士資格も所持しております。
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行政書士が行政機関へ代理申請
行政書士が申請先行政庁の建設業課の審査窓口において代理で申請を行いますので、例外的な場合を除き御社の方が役所へご足労頂く必要はありません。
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「建設業許可の通知書」が届く
審査を経て建設業許可となりましたら、知事等が発行の「建設業許可の通知書」が御社に届きます。
建設業許可の申請は、申請事業者様においてご経験の裏付け資料を保管されていない事があるなど、なかなか一筋縄ではいかない事が多いです。このため当事務所は、最初のご相談から申請書類の作成・建設業課での窓口申請まで全て行政書士が一貫して担当いたします。無資格の補助者やアシスタントが業務を行うことは一切ございません。
電気通信工事業の工事内容
ICT(情報通信技術)を用いる分野が広がる中で、電気通信工事業は情報通信ネットワーク構築や機器設置などの工事分野でICTの進展を担います。
有線電気通信設備工事、通信ネットワーク設備工事、光通信設備工事 |
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電話設備工事(音声通信設備工事)、電話局内交換設備工事 |
無線電気通信設備工事、無線基地局設置工事 |
ITV(Industrial Television)設備工事 |
遠隔監視システム設備工事、防犯カメラ設備工事 |
放送機械設備工事、舞台音響設備工事、映像表示設備工事 |
テレビ受信設備工事、アンテナ工事 |
データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事 |
インターホン設備工事、病院内のナースコール設備工事 |
電気通信の分野は、平成以降に大きなな進展があり、現在も進展が続いています。身近なところで振り返りますと、平成初期にアナログ方式の携帯電話が普及し、その後光回線も普及して通信速度が飛躍的に向上しました。
現在は、電気通信分野の環境の進展によって社会基盤となるものの多くが通信ネットワークに接続しています。このため通信系の障害が発生してしまいますと、社会活動に大きな影響を及ぼすことになります。
通信ネットワーク・通信システムへの依存度は今後も増していくことになりますので、電気通信工事分野の重要度も増していくことになります。
電気通信線路設備工事、電気通信機械設置工事、放送機械設置工事、空中線設備工事、データ通信設備工事、情報制御設備工事、TV電波障害防除設備工事 |
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情報制御設備工事には、コンピューター等の情報処理設備の設置工事(通信線工事が伴うホストシステムのコンピューター設置工事やサーバーコンピューター等の設置工事など)が含まれます。
既に設置された電気通信設備の改修、修繕、補修は電気通信工事に該当するとされています。
電気通信工事業の許可が必要な事業者
事業者様が電気通信工事を請負う場合、「建設業許可が不要な事業者」・「電気通信工事業の一般建設業許可が必要な事業者」・「電気通信工事業の特定建設業許可が必要な事業者」の3つのいずれかに該当します。
電気通信工事業の一般建設業許可が必要な事業者
事業者が工事注文者から消費税込みで500万円以上の電気通信工事を請負う場合は、工事を請負う時点で都道府県知事又は国土交通大臣から電気通信工事業の建設業許可を受けている必要があります。(建設業法第三条一項一号・建設業法施行令第一条の二)
電気通信工事と一体で施工する附帯工事
電気通信工事の工事請負と併せて、電気工事などの附帯する別業種の工事を請負う場合、附帯工事の請負金額が500万円以上の場合でも電気通信工事と一体のものとして施工する工事であれば、附帯工事の業種の許可は不要です。(建設業法第四条)
電気通信工事業の建設業許可が不要な事業者
1件の請負代金が消費税込みで500万円未満の電気通信工事のみを請負う場合(税込み500万円以上の電気通信工事を請負うことが一切ない場合)は、建設業許可を持たなくても工事を請負うことができます。(軽微な電気通信工事のみを請負う事業者)
電気通信工事業の特定建設業許可が必要な事業者
元請として電気通信工事を請負う事業者で、一次工事下請業者への外注費が税込4,500万円以上(一次工事下請業者が複数ある場合は合算で4,500万円以上)となる場合は、都道府県知事又は国土交通大臣から電気通信工事業の特定建設業許可を受けている必要があります。(建設業法第三条一項二号・建設業法施行令第二条)
建設業許可を受けるための基準
このため、事業者が許可行政庁(都道府県知事や国土交通大臣)から建設業許可を受けるためには、比較的ハードルの高い許可基準が設けられています。
事業者が許可行政庁から建設業許可を受ける(建設業者として適格と判断される)ためには、建設業に携わる人の能力に関する基準や事業者の資金力に関する基準など【建設業許可基準】を全て満たすことが必要です。
建設業許可基準うち、申請実務では、「経営業務の管理を適正に行う能力」と「専任技術者」の基準を満たすことが要になります。
経営業務の管理を適正に行う能力
建設業は、一件当たりの請負金額が大きくなることが珍しくなく、建設業の経営業務は難易度が高いため、経営業務を担う方には相応の経験が必要となっております。
営業所の専任技術者
経営業務の管理を担う方が、技術資格基準を満たしている場合、主たる営業所の専任技術者を兼務することが可能です。
事業者等としての誠実性
建設工事の発注者は、一個人から官公庁まで様々ですが、建設工事の請負が誠実に履行されることは、生活・事業・社会にとってとても重要です。
財産要件(資金調達能力)
建設業許可業者である場合、一件当たりの請負金額が大きくなることもあり、請負工事の完成には相応の資金調達能力が必要であると考えられています。
欠格要件に該当しない
建設業者において、役員等の重要な立場にある方が不適格ではないことは、発注者などの建設工事に関連する方だけでなく社会全体にとっても重要な点です。
電気通信工事業の専任技術者資格
専任技術者とは、建設工事の請負契約を行う営業所において、工事請負契約を適切な内容で締結し、請負う工事を適切な品質で完成するため、工事方法・工事仕様の検討や決定等を行う技術者です。
一般建設業許可での電気通信工事業の専任技術者資格
電気通信工事業の一般建設業許可で専任技術者になることができるのは、以下のいずれかに該当する技術者の方です。「いずれかに該当する」ということなので、国家資格等をお持ちでない方は、実務経験の基準を満たして専任技術者になることになります。
電気通信工事に関する資格者(建設業法第七条二号ハ該当
電気通信工事施工管理技士などの電気通信工事に関する技術資格を所持している方は、電気通信工事業の専任技術者になることができます。
1級電気通信工事施工管理技士(建設業法の資格) |
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2級電気通信工事施工管理技士(建設業法の資格) |
電気通信主任技術者(資格証の交付後、電気通信工事の実務経験が5年以上あることが必要です。) |
工事担任者(第一級アナログ及び第一級デジタルの資格証交付後、電気通信工事の実務経験が3年以上あることが必要です。) |
工事担任者(総合通信の資格証交付後、電気通信工事の実務経験が3年以上あることが必要です。) |
技術士(電気電子部門) |
技術士(総合技術監理部門の電気電子) |
登録電気工事基幹技能者 |
国土交通大臣が個別の申請に基づき認定した者 |
工事担任者については、令和3年4月1日以後の資格試験に合格した方が対象となります。
電気工学・電気通信工学の学科を卒業の電気通信工事の実務経験者(建設業法第七条二号イ該当)
電気工学や電気通信工学を修めた方で、電気通信工事の実務経験が所定年数以上ある方は、電気通信工事業の専任技術者になることができます。
大学の電気工学科又は電気通信工学科を卒業で、電気通信工事の実務経験が3年以上ある方 |
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専門学校(専門学校専門課程)の電気工学科又は電気通信工学科を卒業し、高度専門士又は専門士を付与されて、電気通信工事の実務経験が3年以上ある方 |
高校の電気工学科又は電気通信工学科を卒業で、電気通信工事の実務経験が5年以上ある方 |
専門学校(専修学校専門課程)の電気工学科又は電気通信工学科を卒業で、電気通信工事業の実務経験が5年以上ある方 |
令和5年7月の法令改正で、電気工事施工管理技士検定合格者は、一般建設業許可において原則電気工学科卒業者と同等となりましたが、電気通信工事業の建設業許可においては、電気工事施工管理技士+実務経験による専任技術者資格は認められておりません。
電気通信工事の実務経験が10年以上ある者(建設業法第七条二号ロ該当)
電気通信工事の技術上の実務経験が10年以上ある方は、電気通信工事業の専任技術者になることができます。
電気通信工事について技術上の実務経験が通算で10年以上ある方(資格・学歴は不要です) |
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実務経験の期間については「現在経営又は勤務している事業者での実務経験」と「過去に勤務していた事業者での実務経験」を合算することも可能です。
「過去に勤務していたの事業者での経験」については、勤務していた事業者が勤務期間において電気通信工事業の建設業許可業者であった場合は、実務経験を証明できる可能性が比較的高いです。
電気通信工事と併せて電気工事業の建設業許可取得も必要なケースで、資格内容次第では、お一人で電気通信工事業と電気工事業の二業種の専任技術者になることができます。(実務経験を用いて専任技術者となる場合、電気通信工事と電気工事の実務経験期間の重複はできません。)
特定建設業許可での電気通信工事業の専任技術者資格
電気通信工事業の特定建設業許可で専任技術者になることができるのは、以下のいずれかに該当する技術者の方です。
電気通信工事に関する資格者(建設業法第十五条二号イ該当)
1級電気通信工事施工管理技士などの電気通信工事に関する技術資格を所持している方は、電気通信工事業の専任技術者になることができます。
1級電気通信工事施工管理技士(建設業法の資格) |
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技術士(電気電子部門) |
技術士(総合技術監理部門の電気電子) |
元請工事での指導監督的な実務経験が2年以上ある者(建設業法第十五条二号ロ該当)
電気通信工事業の専任技術者(一般建設業許可)資格を満たし、尚且つ、請負金額が4,500万円以上の電気通信工事で元請工事業者の現場監督等としての経験が2年以上ある方は、電気通信工事業の専任技術者になることができます。
一般建設業についての技術者要件を満たしている技術者で、元請として請負金額が4,500万円以上の電気通信工事に関し、2年以上指導監督的な実務経験(工事現場監督等の経験)を有する技術者 |
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大臣特認(建設業法第十五条二号ハ該当)
国土交通大臣がイ該当又はロ該当の者と同等以上の能力を有するものとして認定した者 |
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経営業務を担う方の管理能力(経営経験)
建設業者が建設工事を請負う場合、1つの案件で工事請負金額が数百万円、数千万円ということが珍しいことではなく、個々の案件によって、工事の期間・資金繰りや人繰り等の条件も異なります。
経営業務の管理責任者としての経験が5年以上
建設業法施行規則第七条一号イ該当1
事業者の常勤役員等のうちの一人が、建設業の「経営業務の管理責任者」としての経験が満5年以上あること。 |
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この基準(イ該当1)は、常勤役員等の経験内容として最も一般的なもので、ほとんどの建設業者がこの基準を満たすことで建設業許可を受けています。
経験内容の例としては、以下のようなものがございます。
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建設業を営む法人事業者で、取締役としての経験が5年以上ある。
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建設業(建設工事の請負)を営む個人事業主として、5年以上の経験がある。
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建設業を営む個人事業主として経験と建設業を営む法人事業者での取締役経験が合算して5年以上ある。
建設業での取締役経験や個人事業主としての経験は、建設業許可を受けていた事業者での経験だけでなく、建設業許可を受けていない事業者での経験も認められます。(必要年数以上の建設工事の請負実績があり、その実績が許可行政庁から認められる必要があります。)
経営業務の管理責任者に準ずる地位としての経験が5年以上
建設業法施行規則第七条一号イ該当2
事業者の常勤役員等のうちの一人が、経営業務の管理責任者に準ずる地位(執行役員等の取締役直下の地位)において、取締役会の決議により建設事業部門全般についての業務執行権限の委譲を受け、且つ、取締役会で定められた業務執行方針に従って代表取締役の指揮及び命令の下、具体的な業務執行に専念した経験が満5年以上あること。 |
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組織規模が大きく執行役員制度のある事業者等での経験となるため、常勤役員等の経験内容としては、イ該当(1)のような一般的な経験内容ではありません。
経営業務の管理責任者を補佐してきた経験が6年以上
建設業法施行規則第七条一号イ該当3
事業者の常勤役員等のうちの一人が、建設業の経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって、経営業務の管理責任者の経営業務全般を6年以上補佐してきた経験があること。 |
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個人事業主の事業者において、跡継予定の専従者が事業主の経営業務全般を補佐してきた経験などが該当します。
常勤役員等+常勤役員等を直接補佐する者
建設業法施行規則第七条一号ロ該当
事業者の常勤役員等のうちの一人がロ該当(1)又はロ該当(2)のいずれかの経験を有し、さらに、財務管理・労務管理・業務運営の3部門について常勤役員等を直接に補佐する者がいることで経営業務の管理能力基準を満たすものです。
この基準は、最低2人以上によって基準を満たすことになるため、比較的大きな組織の事業者を想定した基準となっています。
ロ該当(1)建設業での経験 | 建設業に関し、役員等の経験が2年以上あり、かつ、5年以上の役員等又は役員等に次ぐ職位(財務管理・労務管理・業務運営に限る)にある者としての経験があること。 |
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ロ該当(2)建設業以外での役員等の経験と建設業での役員等の経験 | 5年以上の役員等としての経験があり、かつ、建設業に関し役員等の経験が2年以上あること。 |
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建設業の財務管理の経験を申請事業者で5年以上有する者が、常勤役員等を直接に補佐すること。(例:申請事業者で5年以上建設工事の資金繰りや下請業者への支払業務等をしていた経験) |
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建設業の労務管理の経験を申請事業者で5年以上有する者が、常勤役員等を直接に補佐すること。(例:申請事業者で5年以上建設業の社保手続きや勤怠管理等をしていた経験) |
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建設業の業務運営の経験を申請事業者で5年以上有する者が、常勤役員等を直接に補佐すること。(例:申請事業者で5年以上建設業の事業計画策定などをしていた経験) |
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事業者様が建設業許可を受けるためには、経営能力や技術能力に加えて、建設業法で定められている以下の許可基準を満たしていることが必要です。
事業者等としての誠実性
財産的基礎(財産要件)
建設業許可には一般建設業許可と特定建設業許可の区分があり、一般建設業許可と特定建設業許可では許可を受けるために必要な財産要件が異なります。
一般建設業許可を受けるための財産要件
一般建設業許可を申請する事業者の場合は、以下のいずれかの要件を満たすことが必要です。(建設業法第七条二号、第十五号二号)
申請の直前決算での貸借対照表の純資産額が500万円以上であること。決算期が未到来の新設会社の場合は資本金が500万円以上であること。 |
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500万円以上の資金調達能力があること。「500万円以上の預金残高証明書」(建設業許可申請を行い申請が受付となった日の直前4週間以内が証明日であるもの)を提出することで資金調達能力を証明します。 |
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許可申請を行う直前5年間建設業許可を受けて継続して営業した実績があり、現在もその建設業許可を有している。 |
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特定建設業許可を受けるための財産要件
特定建設業許可を申請する事業者の場合は、下請業者への支払能力を担保するために、財産基盤として以下の全ての基準を満たす必要があります。(建設業法第十五条三号)
欠損の額(マイナスの繰越利益剰余金の額)が資本金の20%を超えないこと(繰越利益剰余金がプラスの場合は、それでOKです。) |
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流動比率(流動資産÷流動負債×100)が75%以上であること |
資本金が2,000万円以上であること |
自己資本(純資産額)が4,000万円以上であること |
特定建設業許可に必要な財産要件は、特定建設業許可申請(新規申請・般特新規申請・更新申請・業種追加申請)を行う直近決算期における財産状況が審査の対象となります。
欠格要件等に該当しないこと
許可行政庁へ建設業許可申請を行いますと、許可行政庁は申請事業者の欠格要件対象者について、欠格要件に関する事項のうち、刑罰歴等について警察機関等への照会確認を行います。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 不正の手段により許可等を受けた場合(建設業法第二十九条第一項第七号)、建設業法第二十八条第一項各号の指示処分事由に該当し情状特に重い場合又は建設業法第二十八条第三項若しくは五項の営業の全部又は一部停止処分に違反した場合(建設業法第二十九条第一項第八号)により許可を取消されてから5年を経過しない者
- 建設業法第二十九条第一項第七号又は八号に該当するとして、建設業の許可の取消し処分に係る行政手続法規定の通知があった日から処分日又は処分をしたことの決定日までの間に、許可を受けた建設業の廃業届出をした者で、届出の日から5年を経過しない者
- 前号に規定の期間内に、許可を受けた建設業の廃業届出をした場合において、許可の取消し処分に係る通知前60日以内に届出に係る法人の役員等若しくは政令で定める使用人であった者等で、当該届出の日から年を経過しない者
- 建設業法第二十八条第三項又は第五項の規定により営業停止処分を受けその期間が満了しない者
- 許可を受けようとする建設業について、建設業法第二十九条の四の規定により営業を禁止され、その禁止期間が経過しない者
- 禁錮刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 建設業法、建築基準法、刑法など一定の法令の規定に違反して罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
- 精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
- 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、法定代理人が建設業法第八条第一号から十号、第十二号のいずれかに該当する者
- 法人でその役員等又は政令で定める使用人のうちに、建設業法第八条第一号から第四号、又は第六号から第十号までのいずれかに該当する者
- 個人で、政令で定める使用人のうちに、建設業法第八条第一号から第四号、又は第六号から第号までのいずれかに該当する者
- 暴力団員等がその事業活動を支配する者
刑法罰と欠格要件
第七号の規定により、禁固刑以上の刑に処せられた場合は、どの法律に基づく罰かを問わず欠格要件となります。
罰金刑については、第八号で対象が絞られており、刑法の罰金刑については、第二百四条(傷害)、第二百六条(現場助勢)、第二百八条(暴行)、第二百八条の二(凶器準備集合及び結集)、第二百二十二条(逮捕及び監禁)、第二百四十七条(背任)により刑を受けた場合に欠格要件となります。
社会保険への加入していること
許可を受けようとする者は、社会保険加入が義務となっている事業者である場合、社保適用該当の全ての営業所において適用事業所の届出をしていることが必要です。(建設業法第七条一号、建設業法施行規則第七条二号)
例えば、法人で社員を雇用している事業者の場合、健康保険・厚生年金・雇用保険に加入していることが必要となります。
工事経歴書(様式第二号)の作成
建設業許可の申請や建設業許可業者が毎決算期ごとに行う法定届出におきましては、申請先・届出先の行政庁へ「工事経歴書(様式二号)」や「直近3期分の工事業種別施工金額:直3(様式三号)」を提出いたします。
工事経歴書・直3の重要性
この「工事経歴書」や「直3」に記載して行政庁へ提出した内容は、行政庁での閲覧の対象になり、経営事項審査では完成工事高スコア(X1)に直結するものとなります。
また、建設業許可申請・届出の場面では、専任技術者資格を実務経験による際の実務経験内容のベースとなります。
工事経歴書・直3の作成
「工事経歴書」について、複数業種の建設業許可を受けている場合は、許可を受けている工事業種ごとに作成します。また、許可を受けているそれぞれの工事業種について、元請工事分の完工高や下請工事分の完成工事高を集計・計上していきます。
多くの建設業者様が複数の工事業種の工事を請負われ、尚且つ、元請工事も下請工事も請負われているなかで、適切な内容で工事経歴書作ることは相応の工夫や工数が必要です。
「工事経歴書」や「直3」を適切な内容で作成するために、どのような方法を採るか、という点は建設業許可業務に携わる行政書士にとっては大きなポイントです。
当事務所におきましては、顧客事業者様の工事請負状況・完成工事の状況を行政庁への提出書面にしっかり反映することを重視しております。
このため、当事務所では、顧客事業者様から、工事請負資料・工事代金請求資料・エクセル版の台帳などの提供を受け、原則として、当事務所が集計作業から工事経歴書作成までを行う、という方法を採っています。
建設業許可の申請区分や有効期間など
建設業許可の制度では、建設業許可を何も受けていない事業者が新たに建設業許可を受けるための新規申請だけでなく、5年の有効期限後も引き続き建設業許可を受けるための更新申請や建設業許可を受ける工事業種を追加する業種追加申請などの申請区分が設けられています。
建設業許可の新規申請
知事許可の場合の新規申請手数料(行政庁へ納付する手数料)
申請手数料9万円 (一般建設業許可のみの新規申請の場合、又は、特定建設業許可のみの新規申請の場合) |
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申請手数料18万円 (一般建設業許可の新規申請と特定建設業許可の新規申請を同時に行う場合) |
建設業許可の有効期間は5年
決算期ごとの事業年度終了届出(決算変更届出)
建設業許可の更新申請
知事許可の場合の更新申請手数料(行政庁へ納付する手数料)
申請手数料5万円 (一般建設業の建設業許可を受けている事業者が一般建設業許可の更新を申請の場合、又は、特定建設業の建設業許可を受けてる事業者が特定建設業許可の更新を申請の場合) |
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申請手数料10万円 (一般建設業の建設業許可と特定建設業許可の建設業許可を受けている事業者が、一般建設業許可の更新申請と特定建設業許可の更新申請を同時に行う場合) |
建設業許可の業種追加申請
知事許可の場合の業種追加申請手数料(行政庁へ納付する手数料)
申請手数料5万円 (一般建設業の建設業許可を受けている事業者が一般建設業許可の業種追加を申請の場合、又は、特定建設業の建設業許可を受けている事業者が特定建設業許可の業種追加を申請の場合) |
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申請手数料10万円 (一般建設業の建設業許可と特定建設業許可の建設業許可を受けている事業者が、一般建設業許可の業種追加申請と特定建設業許可の業種追加申請を同時に行う場合) |
般特新規申請
知事許可の場合の般特新規申請手数料(行政庁へ納付する手数料)
申請手数料9万円 (一般建設業の建設業許可のみを受けている事業者が特定建設業許可を申請の場合、又は、特定建設業の建設業許可のみを受けている事業者が一般建設業許可を申請の場合) |
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知事許可と大臣許可
建設業許可は、事業者の営業所設置状況により、都道府県知事から許可を受ける事業者と国土交通大臣から許可を受ける事業者に区分けされています。(建設業法第三条1項)
尚、建設工事の施工は、営業所の所在地以外の都道府県でも行うことができます。
愛知県知事から建設業許可を受ける事業者
建設業の営業活動を行う営業所が愛知県内にのみある事業者は、愛知県知事から許可を受け、愛知県知事許可業者となります。
国土交通大臣から建設業許可を受ける事業者
建設業の営業活動を行う営業所が複数の都道府県にある事業者は、国土交通大臣から許可を受け、国土交通大臣許可業者となります。
許可換えをする場合
愛知県内にのみ営業所があり、愛知県知事から建設業許可を受けている事業者が、他の都道府県にも営業所を設置する場合、愛知県知事許可から国土交通大臣許可へ許可換えをすることになります。
施工現場への技術者配置
建設業許可をお持ちでなかった事業者様が建設業許可を受けられますと、建設業許可を受けた工事業種について一定以上の建設工事を請負うことができるようになります。
その一方で、建設業許可を受けた事業者(建設業者)になりますと、建設業許可を受けていない時には不要であった建設業法規定の義務を果たすことが必要になります。
建設業者としての義務の一つが施工現場への施工管理を担う技術者の配置です。(建設業法第二十六条)
施工現場への主任技術者の配置
建設業許可を受けた事業者(建設業者)は、建設業許可を受けている工事業種の施工において、監理技術者の配置を必要とする施工現場以外では、元請・下請を問わず請負金額が税込500万円未満の軽微な工事であっても原則として施工管理を担う「主任技術者」を配置する必要があります。(鉄筋工事と型枠工事の下請工事で、一定条件を満たす場合は「特定専門工事」として主任技術者の配置を免除されるケースがあります。)
専任技術者の役割と主任技術者の役割
建設業許可の基準の一つである「専任技術者」は、営業所に勤務することが求めらている技術者です。
これに対して「主任技術者」は、施工現場で施工管理等を担う技術者です。
専任技術者と主任技術者は、技術者としての必要な資格要件は同じですが、技術者としての役割が異なるため、専任技術者と主任技術者は別の方が担うこと想定されています。
専任技術者が主任技術者を兼務できるケース
営業所の専任技術者は、施工現場の主任技術者になることは本来の役割ではありませんが、以下の条件を全て満たす場合は、例外として施工現場の主任技術者を担うことができます。
- 現場での専任が求められない工事である(請負代金が税込4,000万円未満の工事)
- 専任技術者の所属する営業所で契約を締結した工事である
- 職務を適正に遂行できる程度に営業所と近接した工事現場である
- 所属する営業所と常時連絡が取れる状態である
施工現場への監理技術者の配置(特定建設業許可業者)
元請工事業者が、下請工事業者との下請負工事契約代金の合計が税込4,500万円以上(建築一式工事の場合は税込7,000万円以上)となる工事を請負う場合は、特定建設業許可を受けている必要があるとともに、監理技術者資格証を持つ監理技術者を施工現場に配置しなければなりません。
専任技術者と監理技術者は兼務ができません
監理技術者の配置が必要な工事において、監理技術者は施工現場に専任となります。このため、営業所の専任技術者が施工現場の監理技術者になることはできません。
施工現場への専門技術者の配置(附帯工事)
建設業者が建設業許可を有する工事業種の請負・施工する場合、附帯工事として他の工事業種の工事が含まれることは、ごく一般的なことです。
附帯工事については、附帯工事部分が税込み500万円以上となっても附帯工事の工事業種の建設業許可を受けている必要はありません。
税込み500万円以上の附帯工事を自社施工する場合
税込み500万円以上の附帯工事の施工について、下請工事業者へ発注せずに、自社で施工する場合は、主たる工事の施工管理を担う主任技術者を配置することに加えて、附帯工事の工事業種の施工を管理する「専門技術者」も配置する必要があります。(専門技術者の資格要件は、専任技術者や主任技術者と同じになります。)
- 建設業許可を有する工事業種(主たる工事)の施工管理者として、主任技術者を配置します。
- 附帯工事の工事業種の施工管理者として、専門技術者を配置します。
主たる工事の主任技術者が、附帯工事の工事業種の主任技術者要件も満たしている場合は、主任技術者と専門技術者を兼務することができます。
電気通信工事業の申請・届出事例
ここ最近の電気通信工事業の申請・届出事例です。電気通信工事の内容としては、従来から主流であるNTT等の交換設備工事、幹線設備工事・モバイル系の設備工事に加え、近年はITV設備工事やセキュリティ設備(監視設備)工事を請負う事業者様が多くなっております。
申請日・届出日 | 申請先・届出先 | 申請内容・届出内容 |
2022年12月15日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2022年11月29日 | 神奈川県 | 建設業許可申請(一般) |
2022年10月22日 | 神奈川県 | 電気通信工事入札参加資格申請 |
2022年10月12日 | 横浜市 | 電気通信工事入札参加資格申請 |
2022年8月4日 | 神奈川県 | 経営事項審査申請 |
2022年7月29日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2022年7月26日 | 神奈川県 | 建設業許可申請(一般) |
2022年7月4日 | 東京都 | 建設業許可申請(一般) |
2022年6月22日 | 東京都 | 決算変更届出 |
2022年5月23日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2021年12月21日 | 東京都 | 決算変更届出 |
2021年12月16日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2021年8月23日 | 神奈川県 | 経営事項審査申請 |
2021年8月20日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2021年5月24日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2020年12月23日 | 一元受付 | 工事入札参加資格一元受付 |
2020年12月4日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2020年10月28日 | 神奈川県 | 電気通信工事入札参加資格申請 |
2020年10月8日 | 横浜市 | 電気通信工事入札参加資格申請 |
2020年9月2日 | 神奈川県 | 建設業許可更新申請 |
2020年7月20日 | 神奈川県 | 経営事項審査申請 |
2020年7月17日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
2020年6月4日 | 神奈川県 | 経営業務の管理責任者 変更届出 |
2020年5月25日 | 神奈川県 | 決算変更届出 |
所在地 | 愛知県名古屋市西区中小田井2丁目 |
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電話番号 | 052-908-2417 |
FAX | 052-908-2418 |
代表者 | 行政書士 小林大祐 |