愛知県内事業者様の建設業許可
まずは御社のご事情・状況をお聞かせください

また、既に建設業許可をお持ちの事業者様が「建設業に詳しい行政書士に頼みたい」というご心境でいらっしゃいましたら、当事務所が丁寧にお話を伺います。
建設業許可を受けるための基準

経営業務の管理を適正に行う能力

建設業は、一件当たりの請負金額が大きくなることが珍しくなく、建設業の経営業務は難易度が高いため、経営業務を担う方には相応の経験が必要となっております。
営業所の専任技術者

事業者等としての誠実性

建設工事の発注者は、一個人から官公庁まで様々ですが、建設工事の請負が誠実に履行されることは、生活・事業・社会にとってとても重要です。
財産要件(資金調達能力)

欠格要件に該当しない

建設業者において、役員等の重要な立場にある方が不適格ではないことは、発注者などの建設工事に関連する方だけでなく社会全体にとっても重要な点です。
経営業務の管理能力
(建設業法第七条一号、建設業法施行規則第七条一号)

経営業務の管理責任者としての経験が5年以上
(施行規則第七条第一号イ該当1)
事業者の常勤役員等のうちの一人が、建設業の「経営業務の管理責任者」としての経験が満5年以上あること。 |
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常勤役員等の経験内容として最も一般的なもので、ほとんどの事業者がこの基準を満たして建設業許可を受けています。経験内容の例としては、以下のようなものがございます。
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建設業を営む法人事業者で、取締役としての経験が5年以上ある。
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建設業(建設工事の請負)を営む個人事業主として、5年以上の経験がある。
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建設業を営む個人事業主として経験と建設業を営む法人事業者での取締役経験が合算して5年以上ある。
建設業での取締役経験や個人事業主としての経験は、建設業許可を受けていた事業者での経験だけでなく、建設業許可を受けていない事業者での経験も認められます。(必要年数以上の建設工事の請負実績があり、その実績が許可行政庁から認められる必要があります。)
経営業務の管理責任者に準ずる地位としての経験が5年以上
(施行規則第七条第一号イ該当2)
事業者の常勤役員等のうちの一人が、経営業務の管理責任者に準ずる地位(執行役員等の取締役直下の地位)において、取締役会の決議により建設事業部門全般についての業務執行権限の委譲を受け、且つ、取締役会で定められた業務執行方針に従って代表取締役の指揮及び命令の下、具体的な業務執行に専念した経験が満5年以上あること。 |
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組織規模が大きく執行役員制度のある事業者等での経験となるため、常勤役員等の経験内容としては、イ該当(1)のような一般的な経験内容ではありません。
経営業務の管理責任者を補佐してきた経験が6年以上
(施行規則第七条第一号イ該当3)
事業者の常勤役員等のうちの一人が、建設業の経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって、経営業務の管理責任者の経営業務全般を6年以上補佐してきた経験があること。 |
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個人事業主の事業者において、跡継予定の専従者が事業主の経営業務全般を補佐してきた経験などが該当します。
常勤役員等+常勤役員等を直接補佐する者
(施行規則第七条第一号ロ該当)
事業者の常勤役員等のうちの一人がロ該当(1)又はロ該当(2)のいずれかの経験を有し、さらに、財務管理・労務管理・業務運営の3部門について常勤役員等を直接に補佐する者がいること。
ロ該当(1)建設業での経験 | 建設業に関し、役員等の経験が2年以上あり、かつ、5年以上の役員等又は役員等に次ぐ職位(財務管理・労務管理・業務運営に限る)にある者としての経験があること。 |
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ロ該当(2)建設業以外での役員等の経験と建設業での役員等の経験 | 5年以上の役員等としての経験があり、かつ、建設業に関し役員等の経験が2年以上あること。 |
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建設業の財務管理の経験を申請事業者で5年以上有する者が、常勤役員等を直接に補佐すること。 |
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(例:申請事業者で5年以上建設工事の資金繰りや下請業者への支払業務等をしていた経験)
建設業の労務管理の経験を申請事業者で5年以上有する者が、常勤役員等を直接に補佐すること。 |
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(例:申請事業者で5年以上建設業の社保手続きや勤怠管理等をしていた経験)
建設業の業務運営の経験を申請事業者で5年以上有する者が、常勤役員等を直接に補佐すること。 |
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(例:申請事業者で5年以上建設業の事業計画策定などをしていた経験)
技術者能力(専任技術者)

専任技術者は、建設業の営業所に常勤して、工事方法検討・積算・工期検討などの業務に従事することで、適切な内容で工事請負契約を締結し、工事品質を確保していく役割を担います。
一般建設業許可での専任技術者
一般建設業許可では、営業所の技術者が下記のいずれかの基準(建設業法第七条第二号で定める基準)を満たす方が専任技術者となります。
指定学科を卒業者の実務経験者
(建設業法第七条第二号イ該当)
指定学科(建設業法施行規則第一条で29業種それぞれの指定学科が定められています。)を卒業後に、許可申請業種の技術実務経験が3年以上又は5年以上あること。 |
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- 大学の指定学科卒業で、許可申請業種の技術実務経験が3年以上
- 指定学科の高度専門士又は専門士(専門学校卒業)で、許可申請業種の技術実務経験が3年以上
- 高校の指定学科卒業で、許可申請業種の技術実務経験が5年以上
- 専門学校(専修学校専門課程)の指定学科卒業で、許可申請業種の技術実務経験が5年以上
例えば、高校の建築科を卒業の方が、内装仕上工事業の専任技術者となられる場合、内装工事の実務経験が5年以上あればOKとなります。
許可申請業種についての技術実務経験が10年以上ある方
(建設業法第七条第二号ロ該当)
許可申請業種について、技術実務経験が10年以上あること。 |
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学歴や資格を用いずに、許可申請業種の技術実務経験のみで専任技術者になることが制度上可能になっています。
国家資格者等(原則、実務経験の証明が不要です。)
(建設業法第七条第二号ハ該当)
一級や二級の施工管理技士などの資格者であること。 |
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29工事業種ごとに、専任技術者に該当する国家資格等が定められています。(建設業法施行規則第七条の三で規定されています。)
規定の国家資格等を持つ方が専任技術者となる場合は、一部の資格を除いて建設業許可申請での実務経験の証明は不要です。
国土交通大臣が個別の申請に基づき認定した者
(建設業法第七条第二号ハ該当)
外国での実務経験などを国土交通大臣が個別認定して専任技術者となる場合です。
特定建設業許可での専任技術者
特定建設業許可では、営業所の技術者が下記のいずれかの基準(建設業法第十五条第二号で定める基準)を満たす方が専任技術者となります。
一級の施工管理技士資格者等
(建設業法第十五条第二号イ該当)
国土交通大臣が定める試験の合格者・免許の保持者であること。 |
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専任技術者に該当する国家資格等が、工事業種に応じて定められています。(国土交通大臣が定める試験及び免許:国土交通省告示)
- 一級施工管理技士
- 一級建築士
- 技術士
元請工事での指導監督的な実務経験が2年以上ある者
(建設業法第十五条第二号ロ該当)
一般建設業についての技術者要件を満たしている技術者で、元請として請負金額が4,500万円以上の工事に関し、2年以上指導監督的な実務経験(工事現場監督等の経験)を有すること。 |
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元請工事での現場監督経験等により、専任技術者となる制度です。
指定建設業の7業種(土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園)については、指導監督的実務経験により専任技術者となることができません。
大臣特別認定者
(建設業法第十五条第二号ハ該当)
国土交通大臣がイ該当又はロ該当の者と同等以上の能力を有するものとして認定した者 |
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過去に特別認定講習を受けて、認定が継続している(有効な監理技術者証に認定の記載があります。)方などの場合です。
事業者様が建設業許可を受けるためには、経営能力や技術能力に加えて、建設業法で定められている以下の許可基準を満たしていることが必要です。
事業者等としての誠実性
(建設業法第七条三号)

財産的基礎(財産要件)

建設業許可には一般建設業許可と特定建設業許可の区分があり、一般建設業許可と特定建設業許可では許可を受けるために必要な財産要件が異なります。
一般建設業許可を受けるための財産要件
(建設業法第七条四号)
一般建設業許可を申請する事業者の場合は、以下のいずれかの要件を満たすことが必要です。
申請の直前決算での貸借対照表の純資産額が500万円以上であること。決算期が未到来の新設会社の場合は資本金が500万円以上であること。 |
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500万円以上の資金調達能力があること。「500万円以上の預金残高証明書」(建設業許可申請を行い申請が受付となった日の直前4週間以内が証明日であるもの)を提出することで資金調達能力を証明します。 |
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許可申請を行う直前5年間建設業許可を受けて継続して営業した実績があり、現在もその建設業許可を有している。 |
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特定建設業許可を受けるための財産要件
(建設業法第十五条三号)
特定建設業許可を申請する事業者の場合は、下請業者への支払能力を担保するために、財産基盤として以下の全ての基準を満たす必要があります。
欠損の額(マイナスの繰越利益剰余金の額)が資本金の20%を超えないこと(繰越利益剰余金がプラスの場合は、それでOKです。) |
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流動比率(流動資産÷流動負債×100)が75%以上であること |
資本金が2,000万円以上であること |
自己資本(純資産額)が4,000万円以上であること |
特定建設業許可に必要な財産要件は、特定建設業許可申請(新規申請・般特新規申請・更新申請・業種追加申請)を行う直近決算期における財産状況が審査の対象となります。
欠格要件等に該当しない
(建設業法第八条)

- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 不正の手段により許可等を受けた場合(建設業法第二十九条第一項第七号)、建設業法第二十八条第一項各号の指示処分事由に該当し情状特に重い場合又は建設業法第二十八条第三項若しくは五項の営業の全部又は一部停止処分に違反した場合(建設業法第二十九条第一項第八号)により許可を取消されてから5年を経過しない者
- 建設業法第二十九条第一項第七号又は八号に該当するとして、建設業の許可の取消し処分に係る行政手続法規定の通知があった日から処分日又は処分をしたことの決定日までの間に、許可を受けた建設業の廃業届出をした者で、届出の日から5年を経過しない者
- 前号に規定の期間内に、許可を受けた建設業の廃業届出をした場合において、許可の取消し処分に係る通知前60日以内に届出に係る法人の役員等若しくは政令で定める使用人であった者等で、当該届出の日から年を経過しない者
- 建設業法第二十八条第三項又は第五項の規定により営業停止処分を受けその期間が満了しない者
- 許可を受けようとする建設業について、建設業法第二十九条の四の規定により営業を禁止され、その禁止期間が経過しない者
- 禁錮刑以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 建設業法、建築基準法、刑法など一定の法令の規定に違反して罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
- 精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
- 営業に関し成年者と同一の行為能力を有しない未成年者で、法定代理人が建設業法第八条第一号から十号、第十二号のいずれかに該当する者
- 法人でその役員等又は政令で定める使用人のうちに、建設業法第八条第一号から第四号、又は第六号から第十号までのいずれかに該当する者
- 個人で、政令で定める使用人のうちに、建設業法第八条第一号から第四号、又は第六号から第号までのいずれかに該当する者
- 暴力団員等がその事業活動を支配する者
刑法罰と欠格要件
第七号の規定により、禁固刑以上の刑に処せられた場合は、どの法律に基づく罰かを問わず欠格要件となります。
罰金刑については、第八号で対象が絞られており、刑法の罰金刑については、第二百四条(傷害)、第二百六条(現場助勢)、第二百八条(暴行)、第二百八条の二(凶器準備集合及び結集)、第二百二十二条(逮捕及び監禁)、第二百四十七条(背任)により刑を受けた場合に欠格要件となります。
社会保険への加入
(建設業法第七条一号、建設業法施行規則第七条二号)
許可を受けようとする者は、社会保険加入が義務となっている事業者である場合、社保適用該当の全ての営業所において適用事業所の届出をしていることが必要です。
例えば、法人で社員を雇用している事業者の場合、健康保険・厚生年金・雇用保険に加入していることが必要となります。
建設業許可の29工事業種
工事業種ごとのライセンス制度です
建設業許可は、工事業種ごとのライセンス制度となっていますので、一つの事業者様が異なる業種の工事をそれぞれ単独で請負う場合、それぞれの工事業種の建設業許可が必要となります。(建設業法第三条2項)
A社が元請B社から600万円の電気工事を請負う | 電気工事業の一般建設業許可が必要 |
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A社が元請C社から600万円の電気通信工事を請負う | 電気通信工事業の一般建設業許可が必要 |
建設業許可は工事業種ごとのライセンス制度となっているため、一つの事業者様が複数の工事業種の建設業許可を受けるケースは非常に多いです。
建設業許可業者様が、許可を受けていない建設業許可の工事業種を追加で取得する「業種追加申請」の制度もございます。
各工事業種の工事内容や技術者の資格
各工事業種の工事内容や専任技術者の資格は、業種別のページをご参照ください。
愛知県知事許可の対象事業者
愛知県内の事業者様が建設業許可を受ける場合、建設業を営む営業所の所在地の範囲によって、愛知県知事の建設業許可を受ける事業者様と国土交通大臣の建設業許可を受ける事業者様がございます。
営業所が愛知県内のみの事業者様
愛知県知事から建設業許可を受けます
建設業の営業所が愛知県内にある事業者様は、愛知県知事の建設業許可を受けることになります。(営業所が複数ある事業者様においては、全ての営業所が愛知県内にある場合は、愛知県知事許可の対象となります。)
営業所が他の都道府県にもある事業者様
国土交通大臣から建設業許可を受けます
建設業の営業所が愛知県内だけでなく、他の都道府県にもある事業者様は、国土交通大臣の建設業許可を受けることになります。(複数ある営業所のうち、主たる営業所が愛知県内の場合は、国土交通省中部地方整備局への申請となります。)
請負金額500万円と建設業許可
請負金額と建設業許可
(建設業法第三条1項一号・建設業法施行令第一条の二)
愛知県の事業者様が「軽微な建設工事」に該当しない建設工事を請負うためには、施工する工事内容に対応する工事業種の建設業許可が必要です。
軽微ではない建設工事(請負金額が500万円以上の建設工事)
建設業に携わる事業者様の間で「500万円以上の工事を請負うためには、建設業許可が必要である」ということは、広く知られているかと存じます。建築一式工事以外の28工事業種では、税込み500万円以上の工事は「軽微ではない建設工事」となるため、施工する工事内容に対応する工事業種の建設業許可が必要となります。(建築一式工事は、軽微な建設工事についての条件が異なります。)
軽微な建設工事とは
事業者が建設業許可を受けていなくても工事を請負うことができる「軽微な建設工事」は、建築一式工事以外の工事と建築一式工事とで条件が異なります。
建築一式工事以外の28工事業種での軽微な建設工事
請負金額が500万円(税込み)未満の建設工事は、軽微な建設工事に該当します。 |
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建築一式工事での軽微な建設工事
請負金額が1,500万円(税込み)未満の建築一式工事は、軽微な建設工事に該当します。 (延べ面積が150平方メートル以上の木造住宅建設工事であっても、請負金額が税込1,500万円未満の建築一式工事は、軽微な建設工事に当たります。) |
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延べ面積が150平方メートル未満の木造住宅建設工事は、軽微な建設工事に該当します。 (請負金額が1,500万円以上の建築一式工事であっても、延べ面積が150平方メートル未満の木造住宅建設工事の場合は、軽微な工事に当たります。) |
注文者が提供の材料費
建設工事の請負において、工事に必要な材料を元請工事業者が下請工事業者に材料を提供する場合など、「工事注文者が工事施工業者に材料を提供すること」は珍しくないかと存じます。
また、工事注文者から材料提供がある場合、工事注文者と工事施工業者との間の工事請負契約の請負金額には、材料費は含まれていないことが一般的であるかと存じます。
一方で、「軽微な建設工事」に該当するか否かを判断する場合には、工事注文者が提供した材料費を加算して判断することになります。
軽微な建設工事に該当するか否かの金額判断
工事請負金額+発注者提供の材料市場価格(材料運搬費が発生の場合は運賃も加算)
例えば、空調機器設置工事業者が工事注文者から材料提供のある空調機器設置工事(管工事)を請負う場合、工事請負金額が300万円(材料費含まず)でも、工事注文者提供の空調機器価格が200万円ある場合は、管工事業の建設業許可が必要という判断になります。
一般建設業許可と特定建設業許可
建設業許可の制度では、工事業種の種別だけでなく、一般建設業許可と特定建設業許可の区分がございます。
特定建設業許可は元請事業者が対象
元請の事業者様については、下請工事業者に発注する金額が法令で定められた基準以上となる工事を行う場合は、特定建設業許可が必要になります。
(特定建設業許可は、元請から工事を請負う下請業者を保護するという制度意義があることから、下請の事業者様の場合は、請負金額が大きくなっても一般建設業許可でOKです。)
一つの事業者で複数の工事業種の建設業許可を持つ場合、ある工事業種は特定建設業許可を持ち、別の工事業種では一般建設業許可を持つ、ということもございます。
特定建設業についてはこちらのページ
建設業許可の有効期間など
(建設業法第三条3項)
建設業許可の有効期間は5年
建設業許可の更新
許可業種の追加申請
般特新規申請
工事経歴書(様式第二号)の作成
建設業許可の申請や建設業許可業者の毎決算期ごとの法定届出では、申請先・届出先の行政庁へ「工事経歴書(様式二号)」や「直近3期分の工事業種別施工金額:直3(様式三号)」を提出いたします。
工事経歴書・直3の重要性
「工事経歴書」や「直3」に記載して行政庁へ提出した内容は、行政庁での閲覧の対象になり、経営事項審査では完成工事高スコア(X1)に直結し、建設業許可申請・届出の場面では、工事業種追加の申請や専任技術者の変更届出で専任技術者資格を実務経験による際の実務経験裏付けのベースとなります。
工事経歴書・直3の作成
「工事経歴書」は、許可を受けている工事業種ごとに作成し、また、許可を受けているそれぞれの工事業種について、元請工事分の完工高や下請工事分の完工高を集計・計上していくため、事業者様の受注状況によっては、適切な内容で工事経歴書作ることは相応の工夫や工数が必要です。
このため、「工事経歴書」や「直3」を適切な内容で作成するためにどのような方法を採るか、という点は建設業許可業務に携わる行政書士にとっては大きなポイントです。
当事務所は、顧客事業者様の工事受注状況・完成工事状況を行政庁への提出書面にしっかり反映することを重視しております。このため当事務所では、顧客事業者様から、工事請負資料・工事代金請求資料・エクセル版の台帳などの提供を受け、原則として、当事務所が集計作業から工事経歴書作成までを行う、という方法を採っています。
行政書士側で手間の掛からない方法として、行政書士から事業者様へ「下書きシート」を渡し事業者様に記載してもらい、下書き内容を行政書士が様式第二号に転記する、という方法があります。この方法により工事経歴書や直3が作成される事例は数多くありますが、当事務所では、集計内容や工事業種の判断などの面から、工事受注件数が少ない事業者様を除いて、この方法で工事受注状況・完成工事状況が適切に反映された工事経歴書や直3を作ることは、ほぼ無理と経験上考えております。
当事務所の顧客事業者様は、経営事項審査を受ける事業者様も経営事項審査を受けない事業者様もいらっしゃいますし、建設業許可の保有状況も一つの工事業種のみお持ちの事業者様も複数の工事業種の建設業許可をお持ちの事業者様もいらっしゃいます。また、建設工事専業の事業者も建設工事ではなく兼業事業が主業の事業者様もいらしゃいます。顧客事業者様の状況はさまざまですが、当事務所は、工事の受注状況・完成工事の状況を工事経歴書や直3にしっかり反映しておくことは、事業者様の状況を問わず大事であると考えています。
営業所が2箇所以上での人員配置
主たる営業所には
建設業を営む営業所が愛知県に複数ある事業者の場合、主たる営業所には、経営業務の管理責任者と専任技術者を配置します。
従たる営業所には
従たる営業所には、令3条の使用人と専任技術者を配置します。
場所 | 営業所の責任者 | 営業所に常勤の技術者 |
主たる営業所 |
経営業務の管理責任者 |
専任技術者 |
従たる営業所A |
令3条の使用人 |
専任技術者 |
従たる営業所B |
令3条の使用人 |
専任技術者 |
【建設業法施行令第3条に規定する使用人】とは、従たる営業所において建設工事の請負契約の締結や履行に関して、一定の権限を持つ営業所の代表者です。
経営業務の管理責任者又は令3条の使用人は、同一営業所において、専任技術者との兼務ができます。
名古屋市内事業者の建設業許可申請先
愛知県都市交通局都市基盤部都市総務課建設業不動産業室
愛知県内の事業者様のうち、愛知県知事許可の対象事業者で、名古屋市内に主たる営業所がある事業者の建設業許可申請は、愛知県都市交通局都市基盤部都市総務課建設業不動産業室へ申請を行います。
所在地 愛知県名古屋市中区三の丸3丁目1番2号自治センター2階 |
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電話番号 052-954-6503 |
新規申請の受付時間 開庁日の午前9時~午前11時30分、午後1時~午後4時 |
当事務所へ建設業許可申請の業務をご依頼頂く場合、行政書士が代理申請をいたしますので、御社の方が申請窓口へご足労頂く必要は原則ありません。
施工現場への技術者配置
(建設業法第二十六条)
建設業許可をお持ちでなかった事業者様が建設業許可を受けられますと、許可を受けた工事業種について一定以上の建設工事を請負うことができるようになります。
その一方で、建設業許可を受けた事業者(建設業者)になりますと、建設業許可を受けていない時には不要であった建設業法規定の義務を果たすことが必要になります。建設業者としての義務の一つが施工現場への施工管理を担う技術者の配置です。
主任技術者の配置
建設業許可を受けた事業者(建設業者)は、許可を受けている工事業種の施工において、監理技術者の配置を必要とする施工現場以外では、元請・下請を問わず請負金額が税込500万円未満の軽微な工事であっても原則として施工管理を担う主任技術者を配置する必要があります。(鉄筋工事と型枠工事の下請工事で、一定条件を満たす場合は「特定専門工事」として主任技術者の配置を免除されるケースがあります。)
専任技術者と主任技術者の役割
建設業許可の基準の一つである「専任技術者」は、営業所に勤務することが求めらている技術者です。
これに対して「主任技術者」は、施工現場で施工管理等を担う技術者です。
専任技術者と主任技術者は、技術者としての必要な資格要件は同じですが、技術者としての役割が異なるため、専任技術者と主任技術者は別の方が担うこと想定されています。
専任技術者が主任技術者を兼務できるケース
営業所の専任技術者は、施工現場の主任技術者になることは本来の役割ではありませんが、以下の条件を全て満たす場合は、例外として施工現場の主任技術者を担うことができます。
- 現場での専任が求められない工事である(請負代金が税込4,000万円未満の工事)
- 専任技術者の所属する営業所で契約を締結した工事である
- 職務を適正に遂行できる程度に営業所と近接した工事現場である
- 所属する営業所と常時連絡が取れる状態である
監理技術者の配置
元請工事業者が、下請工事業者との下請負工事契約代金の合計が税込4,500万円以上(建築一式工事の場合は税込7,000万円以上)となる工事を請負う場合は、特定建設業許可を受けている必要があるとともに、監理技術者資格証を持つ監理技術者を施工現場に配置しなければなりません。
専任技術者と監理技術者は兼務できません
監理技術者の配置が必要な工事において、監理技術者は施工現場に専任となります。このため、営業所の専任技術者が施工現場の監理技術者になることはできません。
無許可で500万円以上の工事請負
無許可工事は建設業法違反
「建設業許可を取りたい」と当事務所に代理申請をご依頼になる事業者様の中には、建設業許可を受けていないにもかかわらず、既に500万円以上の工事を請け負ってしまっている場合があります。これは、当然ながら建設業法違反ということになります。
尚、建設業許可は工事業種別のライセンス制度になっていますので「建設業許可を受けていない」状態には、建設業許可を全く受けていない事業者だけでなく、建設業許可業者であっても本来必要な工事業種の許可を受けていない(例えば、建築工事業の建設業許可しか受けていない事業者が500万円以上の管工事を請負っている)状態も含まれます。
建設業法違反の状態を解消するため、速やかに建設業許可を受ける
建設業許可を受けずに500万円以上の工事を請け負ってしまっている事業者は、行政処分の対象です。建設業法違反の状態が続かないように、速やかに必要な工事業種の建設業許可を受けることが必要です。
当事務所の建設業許可手続き

安心
建設業許可の申請は、申請事業者様が思われている以上に注意点が多い手続きです。このため当事務所は、面談・調査から申請書作成・行政機関での申請受理まで、申請実務の経験が豊富で建設業法令に通じた行政書士が担当いたします。
確実
不十分な内容で行政機関へ建設業許可申請書の提出をしてしまいますと、申請がいつまでも受理されず、建設業許可を受けることができません。当事務所は、建設業許可基準の調査・証明を確実に行い、行政機関が受理できる内容に纏めて申請をいたします。
円滑
行政機関への建設業許可申請が円滑に進むためには、行政機関が審査し易いように配慮・工夫を行うことが欠かせません。当事務所は、建設業許可の取得が円滑に進むように、申請事業者様個別の状況に沿った配慮・工夫をいたします。
建設業許可を取るまでの流れ
面談予約 052-908-2417

御社が建設業許可に必要な基準を満たすことが出来そうか、建設業許可制度に詳しい行政書士がお話を伺います。
面談は、当事務所へのご来所(事前予約必須)又は行政書士が御社へ訪問により実施いたします。(当事務所は名古屋市西区中小田井にございます。)
行政書士と面談・下調べ

御社の状況を詳しくヒアリングいたしますと共に、建設業許可申請で必要となるご経験の裏付書類等(請負契約書・注文書・請求書など)や決算書類を拝見します。建設業許可申請で重要な工事経歴書の作成方法について検討し、御見積をご案内いたします。
行政書士へ代理申請の依頼

御社が建設業許可基準をクリアできる見込みが十分有り、建設業許可申請が行政庁(県庁)に受理される可能性が高く、御見積の内容についてご確認・ご承諾を頂きましたら、御社と代理申請業務委託の契約を締結し、代理申請業務の受任となります。
行政書士が申請書類を作成

御社にご用意頂いた工事実績資料や決算書類などを元に、当事務所の行政書士が建設業許可申請で行政庁へ提出する工事経歴書、経営経験の証明書、専任技術者の証明書など各種の申請書類を手際良く尚且つ丁寧に作成し、登記されていないことの証明書、身分証明書の取得も代理いたします。
行政書士が行政機関へ代理申請

御社の建設業許可申請書類が完成いたしましたら、まず御社へ申請内容について説明及び確認をいたします。行政書士が申請先(県庁・地方整備局)の建設業課の審査窓口において代理で申請を行いますので、例外的な場合を除き御社の方が役所へご足労頂く必要はありません。
「建設業許可の通知書」が届く

建設業許可申請が行政庁(県庁等)受理されましたら、所定の審査期間がございます。審査を経て建設業許可となりましたら、知事等が発行する「建設業許可の通知書」が御社に届きます。これで御社も晴れて建設業許可業者となられたことになります。
建設業許可の申請は、申請事業者様においてご経験の裏付け資料を保管されていない事があるなど、なかなか一筋縄ではいかない事が多いです。このため当事務所は、最初のご相談から申請書類の作成・建設業課での窓口申請まで全て行政書士が一貫して担当いたします。無資格の補助者やアシスタントが業務を行うことは一切ございません。

最近の建設業許可申請事例
建設業許可申請は「都道府県知事許可」「国土交通大臣許可」「一般建設業許可」「特定建設業許可」「専任技術者資格の内容」などにより、様々のパターンがあり、当事務所はこれまで数多くの建設業許可申請を代理してまいりました。
申請時期 | 申請内容 | 工事業種 |
R5年3月29日 | 建設業許可 | 屋、タ、板、ガ、 塗、防、内、具など |
R5年3月15日 | 建設業許可 | 土、建、と、石、 管、鋼、舗、塗など |
R4年12月26日 | 建設業許可 | 土、建、と、電、 管、塗、防、内など |
R4年11月29日 | 建設業許可 | 電気通信 |
R4年10月25日 | 建設業許可 | 内装仕上 |
R4年10月21日 | 建設業許可 | 建、と、タ、 塗、防 |
R4年9月28日 | 建設業許可 | 管、解体 |
R4年8月30日 | 建設業許可 | 電気、造園 |
R4年7月26日 | 建設業許可 | 電気通信 |
R4年7月4日 | 建設業許可 | 電気通信 |
R4年5月27日 | 建設業許可 | 内装仕上 |
R4年3月31日 | 建設業許可 | 造園 |
R4年2月16日 | 建設業許可 | 管、内装、 建具、熱絶縁 |
R3年10月29日 | 建設業許可 | 左、と、石、タ、 板、塗、防、内など |
R3年10月25日 | 建設業許可 | 建、と、タ、 塗、防、内 |
R3年10月21日 | 建設業許可 | 電気 |
R3年10月20日 | 建設業許可 | 機械器具設置 |
R3年9月6日 | 建設業許可 | 内装仕上 |
R3年8月16日 | 建設業許可 | 内装仕上 |
R3年7月12日 | 建設業許可 | とび土工、電気、 鋼構造、内装 |
R2年11月9日 | 建設業許可 | 管 |
R2年11月9日 | 建設業許可 | 内装仕上 |
R2年11月5日 | 建設業許可 | 塗装 |
R2年8月24日 | 建設業許可 | 土木、電気、管、 舗装、解体 |
R2年7月17日 | 建設業許可 | 電気、電気通信 |
R2年7月3日 | 建設業許可 | 塗装 |
R2年7月1日 | 建設業許可 | 機械器具設置 |
R2年3月25日 | 建設業許可 | 内装仕上 |
R2年3月5日 | 建設業許可 | 防水、内装仕上、 タイル、熱絶縁 |
所在地 | 愛知県名古屋市西区中小田井2丁目255番地ドリームハイツエンデバー2B |
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電話 | 052-908-2417 |
FAX | 052-908-2418 |
所長 | 行政書士 小林大祐 |
